夏休み特別企画!こたつみかの怖いお話その①
口裂け女の都市伝説
都市伝説・・・というと、はるか昔に口裂け女・・・というのがあった。
口裂け女はいつもはマスクをつけているが、子供たちを見るとマスクをはずして耳まで裂けている口でニタリと笑い「私キレイ?」と聞いてくる。
「私キレイ?」と聞かれたら「もちろんです!キレイです!」と返さないと、「おまえの口も裂いてやるわ!」とカマを持ちだして口を裂かれてしまうらしい。
子供が逃げても、100mを12秒で走るという驚異の身体能力を発揮して、子供をどこまでも追いかけるという。
そんな彼女に追いかけられたら逃げられっこないので観念するしかない。
そして、その口裂け女伝説より数年前、私の地元ではもっとおそろしい都市伝説があった。
それは、トイレから青い手が出てきて尻をなでるというやつだ。
さあ、今宵はふるえて眠るがいい。
トイレから青い手が出てくる恐怖
私が子供のころ過ごした故郷はとてもド田舎で、まだ水洗トイレが普及されていなかったため、トイレは汲み取り式が多かった。
家ではもちろんのこと、学校のトイレもこの汲み取り式のトイレであった。
この汲み取り式のトイレから、ときどき青い手がでてくるという噂があった。
トイレから青い手がでてくるなんて、子供心にも信じにくい話であったが、ある日事件が起きた。
通っていた小学校の裏門に大きな柳の木があり、ある朝そこで首吊り自殺をした人がいた。
我が家は小学校の近くにあったため、、噂はすぐに飛んできて、父親は急いで学校にかけつけた。
母親たちは、最初は怖いわねえ、かわいそうねえ、などと口々に言っていたがそのうち怒り出し、「いったいなんだってそんなところで首なんか吊るのかしら!」とプンプン怒っていた。
子供たちにショックを与えぬように大人たちが必死でその事実を隠そうとしていたのに、せまいド田舎なので噂が広まるのは早く、学校中の子供たちはすぐにその事件を知ることになった。
その事件後、学校のトイレにその人の幽霊がでる・・・・という噂がたった。
被害にあった山田さん(仮名)
幽霊は便器から手をだして、子供たちのお尻をなでるらしい。
その手はとても青く、ひんやりとしているのだそうだ。
実際5年3組の山田さんが尻をなでられたそうだ。←Σ(゚ロ゚ノ)ノ山田さん!
そして夜になると、霊が各児童の家のトイレを回り、再び青い手でお尻をなでるらしく、実際6年2組の村田さんの弟もなでられたという。←Σ(゚ロ゚ノ)ノ村田さんちも被害が!
話は子供たちの間で、どんどんエスカレートしていった。
で、私は当時はよくオネショをしていた子供だったのですが(笑)この事件のせいで、ますますトイレに行くのが怖くなり、毎晩オネショをするようになってしまった。
寝る前にオシッコしなさい!とどんなに怒られても、青い手がでてくるかと思うと怖くて怖くて、トイレに行けなくなってしまうのだ。
普通の親なら、
仕方ないわねえ、じゃあお母さんがそばにいてあげるからしなさい(⌒∇⌒)
と、優しく一緒にトイレに入って頭でもなでてくれたりするんだろうけど、うちの母親は
バカたれ!そんなもん出るわけないだろう!くだらないこと言ってないでさっさとトイレに行け!(ꐦ°д°)
と怖がる私に目もくれず、ドリフを見てゲラゲラ笑っているような親だった。
血も涙もない親というのはこういうものなのだろう。
どうしてもオシッコをがまんできないときは、
青い手さん、出てこないでください。どうしても尻をなでたいのならお姉ちゃんの尻をなでてください
と、姉をイケニエにするべく必死に祈った。
ちなみに姉は背が低く色黒で体育会系で、顔も似てなかったせいか一緒に遊んでいても「え?姉妹なの?」とよく驚かれた。
で、その姉に怖いから一緒にトイレに行って・・・・とお願いしても
青い手なんて出るわけないじゃん!ばっかじゃないの!
と言い放ち母と一緒にドリフを見てゲラゲラ笑っているような姉であった。
それ以来姉とは絶交している。
明けない夜はない
しばらくしてから家を引っ越すことになり、街の中心地近くに引越した。
家は水洗トイレだったので、やっとトイレの恐怖から抜け出すことができた。
転校した学校も水洗トイレだったので、ああ、やっぱり都会はいいな・・・とカンゲキした。
思わぬ解決策が見つかって、青い手の恐怖から逃げられたのであるが、都市伝説はありがた迷惑な話だと思う。
そういえば口裂け女はボンタン飴を投げれば逃げていくらしい。
ボンタン飴は、たいしておいしくなかった記憶があるけど、当時はボンタン飴をポケットに入れていたのも事実だ。
でも青い手からは逃げようがない。
まあ、今ならおケツくらいなでられても、いいんですけどね。(イクナイ)
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